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赤外線ドローンによる獣害調査の実証と、現場から見た課題※最下部に動画

  • tsasakiflow
  • 6 日前
  • 読了時間: 5分

猟友会 × ドローン運用の可能性と現実 ―

こんにちは、BlueDrone(ブルードローン)です。

今回は、DJI Matriceシリーズを用いた赤外線(サーマル)ドローンによる獣害調査の実証について、そして最近話題になっている クマスプレー搭載ドローンのニュースを受けて、現場に関わる立場として感じたことをまとめてみます。

本記事は、合法的な獣害対策・調査を前提とした技術的・運用的な考察を目的としています。


赤外線ドローンによる獣害調査|DJI Matrice サーマル映像

赤外線ドローンによるイノシシ調査の実証について

今回行ったのは、獣害調査を想定した赤外線ドローン運用の一環としての実証実験です。

DJI Matriceシリーズに搭載された赤外線カメラを使用し、森林内におけるイノシシの熱源を可視化しました。

赤外線映像では、

  • 樹木や地形に紛れた個体の位置

  • 人の目では確認できない時間帯での動き

  • 草木越しの熱反応

といった情報を把握することができます。

特に、目視では完全に隠れている状況でも、熱源として明確に浮かび上がる点は、獣害調査・初動確認において大きな意味を持ちます。


パレット切替による識別性の違い

赤外線映像では「パレット(色の表示方法)」の設定が重要になります。

環境や対象によって、

  • モノクロ系(ホワイトホット/ブラックホット)

  • カラーパレット(レインボー等)

を切り替えることで、熱源の識別性が大きく変わります。

今回の実証でも、状況に応じてパレットを切り替えることで、イノシシの位置や輪郭がより明確になるケースが確認できました。


猟友会に入ったきっかけと、ドローンとの接点

私が猟友会に所属して今年で4年目になります。

きっかけは、飲食経営時コロナ禍による自粛期間中に体力の低下を感じ、以前やっていた登山を再開したことでした。

山に入る中で、

  • 野生動物の痕跡

  • 行動パターン

  • 地形と動線

に自然と目が向くようになり、そこから猟友会への参加につながりました。

その後ドローンに取り組む中で、「山を知っていること」と「空から見ること」が非常に相性が良いと感じるようになりました。


ドローンによる獣害調査が注目され始めた背景

数年前までは、ドローンを使った熊害調査はそこまで注目されていませんでした。

しかし近年、

  • 市街地への熊の出没

  • 人身被害の増加

  • 農作物被害の深刻化

といった背景から、人が直接近づかずに状況を把握する手段として、ドローンの活用が注目されるようになっています。

猟友会の経験、山での行動理解、そしてドローン操縦。

これらを組み合わせることで、「来るべき事態に備えた調査・検証」ができると考え、継続的に実証を行っています。


クマスプレー搭載ドローンのニュースを見て感じたこと

最近、宮城県石巻市でクマスプレーを搭載したドローンを導入したというニュースを目にしました。

新しい取り組みとして非常に興味深い一方で、現場での運用を想定すると、いくつか疑問に感じた点もあります。

※以下は、あくまで現場経験とドローン運用の視点からの所感です。

ドローンのサイズと接近距離の問題

クマスプレーを搭載するとなると、ドローンはある程度のサイズになります。

そのサイズのドローンで、

  • クマにどこまで近づけるのか

  • 威嚇行動を誘発しないか

  • 安定した制御が可能か

といった点は、慎重に考える必要があります。

私が普段扱っているFPVドローンのような小型機であれば、「近づく」という選択肢は現実的に考えられますが、比較的大型のドローンでの接近は、必ずしも簡単ではないと感じています。

クマスプレーの噴射特性と風の影響

クマスプレーは、有効距離がおおよそ 7〜8m前後 とされ、風向きの影響を強く受けます。

地上での使用でも難易度が高い中、これをドローンに搭載した場合、

  • 噴射の方向性

  • 拡散範囲

  • 想定外の影響

について、十分な検証が必要だと感じました。

ダウンウォッシュ(下降気流)の影響

ドローン特有の要素として、ダウンウォッシュ(プロペラによる下向きの風)があります。

これにより、

  • 噴射の勢いが増す可能性

  • 逆に霧状に拡散して分散する可能性

この両方が考えられます。

直線的に「狙った方向へ届く」というよりも、条件次第では広がりすぎるリスクも想定されます。

否定ではなく、実証と検証が重要

ここで強調しておきたいのは、この取り組み自体を否定したいわけではありません。

人が直接近づかないための手段として、新しい選択肢を模索する姿勢は非常に重要だと思っています。

ただし、

  • ドローン特有の挙動

  • 現場環境

  • 動物の行動特性

これらを踏まえた 実証と検証の積み重ね が不可欠です。

現場を知っているからこそ、考え続けたい

獣害対策は非常にセンシティブな分野です。

SNSでの発信には制限がある場面もありますが、農作物被害、フェンス破壊、実際の現場を知っているからこそ、伝えるべきこともあると感じています。

今後も、

  • 猟友会での経験

  • 山での知識

  • ドローン技術

これらを掛け合わせ、現場で本当に役立つ獣害調査・対策とは何かを考え、検証を重ねていきたいと思います。

※本記事は、合法的な獣害対策および調査に関する技術的考察を目的としたものであり、特定の手法を推奨・批判するものではありません。




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